「姉上、本日は亡き母上の祥月命日にござれば、忙しゅうござる。早くコーヒーをお願いいたす」
「重々承知、されどしばし待たれよ、ブギウギを見るが先でござる」
亭主は、ヘンな姉弟だと改めて思ったらしく、早々に部屋へ引き揚げてしまった。
母が亡くなってから、五つと八つのコーヒーに弟が加わる習いとなって8年、ようやく亭主は自分の育った家と嫁の家とがまるっきり違う世界だというのを悟ったらしい。
一時は、亭主がハッキリと弟を避けていたが、知らん顔をして犬猫をいじっていき、奴らも亭主より弟の方が好きなのを態度で表すので、我慢して一緒にコーヒーを飲んでいる。
赤穂浪士討ち入りの日に亡くなったので、覚えやすいらしい。
母の家で、花を活けていたら、用事でやってきた大工さんが、「お母さんの命日でしたね」と言って、お線香を・・・と言われるので、仏間に案内する。
ナナまでいるのでびっくりしていた。
ナナの方も「なんで、なんで、おっちゃんがいるの?」と大工さんの周りをグルグル。
小さい時に覚えた人はほとんど忘れていないようだ。
もっとも、写真ではダメみたい。
いつも行く花屋さんの店頭には、クリスマスの花ばっかり。
何とかクリスマス風味のないのを選んで来た。
11月からこっち、忙しくてブログをさぼってましたが、まぁ、何とかナナとのお出かけも含めて元気でやっております。
ここの公園は、古いので、大きな木が残っています。
そして何より嬉しいのが、苔が残っていること。
足へのあたりがとってもやわらかい。