Grissiniの竃

  今日のご飯は何しよう?

空を仰げば

 

けっこう大きい
静岡産のわさびを頂いたので、ちょっと良いお刺身を買いに出かけた。
車で15分くらいのところにある幹線道路沿いなんだけれども、小さな魚屋さんだ。
 
以前は柳橋の市場まで出かけていたけれど、魚は目利きでないと本当にわからない。
そしてたまにちょっと〝ご馳走〟とて驕るくらいでは目利きになれないと悟ってからは、目利きが市場で選んで来た魚を売っているお店で買うことにした。
お高いのだけれど、量を少しにすれば何とか貧乏人にも口福はやって来る。
 
サヨリが出ていた。
 
青森産のウニが一箱2800円で出ていたけれど、結構安いじゃない?
大間産のは3800円で量も少なかったけれど、一箱5000円くらいしていた時もあったので、どうしたのだろうと思った。
プーチンのせいでロシア産はカニも姿を消してしまったし(ゆめちゃんを返して欲しいよぉ)
 
ま、どっちにしてもお高いから買わなかったけどw
 
帰りに左側車線をゆっくり走っていくスポーツカーを見たよ。
真っ黒で、平べったくて、ちょっとゴキちゃんのイメージ。
他の車がそのゴキカーを避けて、無理に私の前に入って来る。
関わり合いになりたくないと言わんばかりで、でも私の前に無理に割り込んでくるので、結局、右車線が混んで、私はいつまでもそのゴキカーと並行して走ることになる。
スポーツカーのくせにとろとろ走るな、と心の中で毒づいていたら、ゴキカーは悠々とレクサスのお店に入って行った。
(おぬし、カネあるのう)
 
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昨日、職人さんを連れて、以前に来た電気工事会社の営業さんが来た。
見積は先に郵便で来ていて、まぁ何とか払える額なのでやってもらうことにしたが、あの複雑な配電盤からどうやって電気を取るかということで意見が難航した。
それでも配電盤のふたを外して、線の行方を丹念に追い、何とか予算内に収るようになるらしかった。
 
「空中に飛ばすかな、それが一番安いな」
 
奥さん、奥さんと呼ばれて出て行くと、家の一番奥から地中を這わせると、タイルやセメントをはがしたりして工事が大変になるので、電柱からの引き込み線に平行に一本電線を張ると言われた。
 
空を仰げば、電気・電話・ケーブルテレビ、インターネット・・・知らない間に公道の端の電柱から門塀の上を通って家の中程のところへ集中して数本のケーブルが張っている。
便利なものを家に入れる度に何か工事をしていると思っていたが、こんなに電線が張り巡らされていたなんて。
 
青い空をバックに、(言うたら何やけど)貧民街さながらだったorz
 
そして、また1本増えるんだ・・・。
 
昔、名古屋でデザイン博というのが開催された時、すっきりした空を都市に取り戻す、ということで、電線を地中に埋めるという計画が実行された。
その後、どうなったかは知らないが、都市部はきっと電柱が取り払われたのだろう。
 

 
しかし、名古屋の外れでは、貧民によって、今日も蜘蛛の巣のように電気ケーブルは空を這う。
 
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まぁ、無い袖は振れぬ。
 

 
「えーと、最後になりますが、スイッチはリモコンというお嬢さんのご希望でしたんですが・・・」
 
何でも、他人の家のEV充電器を勝手に使う人間がいるとかで、盗電されないよう家の中からリモコンでやれるように、と娘が言ったので、伝えておいたのだが、リモコンではやはり距離によって電波の強弱が出るらしい。
 
そりゃぁ当たり前のことで、スイッチを入れたはずが、会社へ行くときになって実は充電はされていなかったとなったら大変だ。
 
「まぁ、そのまま外でいいですよ。この間、町内会で〝地震とかの災害時は、EV車の充電器をご近所にも提供して下さい〟って書いてあったから。それならスイッチも外の方が便利ですよね?」
 
「・・・・・・?」
 
「・・・・・・?」
 
営業さんと職人さん、男二人しばし無言、そして
 
「奥さん、災害の時は電気来ないから使えませんよ」
 
恥っ!
 
 
結局、スイッチは家の中につけることになりました。
スイッチを入れるのを忘れたら、いちいち外へ出ていかなくちゃならないのが面倒だからって。