Grissiniの竃

  今日のご飯は何しよう?

崎陽軒のシュウマイ

病院の帰りにデパートへ寄ったら、崎陽軒が店を出していた。
特製シュウマイ12個入りを2箱買い、その他すこし賞味期限に余裕のあるシュウマイもいくつか買う。
「これは今日中に」とわざわざ言われたので、買いすぎだとでも思っているのだろうか。
判ってますって、食べちまいますよ、今夜中に。
我ながら、どんだけ好きなんだと感心するw
 
 
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崎陽軒のシュウマイ、これを教えてくれたのは姑だ。
 
貿易商をやっていた父親は留守が多いので、姑は母の実家の名古屋で暮らしていたそうだが、父親から「横浜へ入港する」とか「神戸へ入る」とか連絡が来ると、母親と一緒に迎えに行ったのだそうだ。
 
外国帰りの父親のみやげは豪華で、贅沢な毛皮のコートなどもあったそうで、早速にその毛皮を身にまとい、父親と腕を組んで歩いていたところを誰かに見られ、男と歩いていたと学校にチクられて校長室に呼び出されて叱責されたこともあったのだとか。
ま、この話をするときの姑は嬉しそうだった(何遍でもするんだ)
 
弟たちも戦後貿易関係の職に就き、それぞれ横浜や神戸に居を構えていて、たまに「ねえさま」のご機嫌伺いに来たりする。
そして横浜の弟のみやげは、崎陽軒のシュウマイが多かったそうだ。
 
真空パックに入ったそれは、常温でストックしておけるというので、たまにデパートに出店しているところに出くわすと、何かの時にと買っておくのだそうで、ある時、いつもなら嫁と二人きりの昼ご飯なんか、その辺りの佃煮とか漬物とかでサッサと済ませてしまうのに、何をとち狂ったのか、そのシュウマイの真空パックをお鍋で温めて、「崎陽軒」を知らない私にうんちくを垂れながら小皿に2粒乗せてくれた。
確か6個入りだったと思うのだが、3個ずつつけわけて食べてしまおうか、ちょっと箸が泳いだのを私は見逃さなかったけどw
でも、夜にでも一人で食べようと腹づもりをしたのかな、残りを冷蔵庫にしまったからねw
 
ま、それはともかく、いやぁ、美味しかった!
 
その後、高校の友人と横浜で会うことになって、その時、崎陽軒が中華料理の店だと言うのを知った。
専業主婦の私と違って、結婚してからもフルで働いていた彼女は、崎陽軒でランチを奢ってくれ、シュウマイをいくつか土産に持たせてくれた。
 
娘が横浜の研究所勤めになった時のみやげは、崎陽軒の「特製シュウマイ」だった。
これは帰ってきたその日に食べないといけないと言うので、夕食に出したのだが、たまたま母や弟もいて一人一粒の勘定で、なんでこの娘はこんなにケチなのだろうと思った。
 
これは姑の血にちがいないと思った。
 
新婚時代の「始末」を言い渡された記憶が甦る。
ホント、婚家の食事は、あれこれ講釈付きだったが、ひもじかった。
 
娘は「この特製シューマイを食べたら、いつものヤツは食べられなくなるよ」とのたまわったのだが、一人一粒では美味しさを味わうには少なすぎる。
娘に「今度はもっとたくさん買ってきて、お金は出すから」と言ったら怒った。
「特製シュウマイ」を置いている店にわざわざ出かけて行って、奇跡的に残っていた一箱だったのだそうだ。
 
なるほどその後私も横浜に行くことがあっても、特製シューマイが手に入ったのは一度きりだ。
 
こちらのデパートでも、「もう売れてしまって」ということが何度かあった。
 
まぁ、こういう「ラッキー!」感がある方が良いのかもw
 
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タマネギが入っているからいけません、と言われるのだけれど、老い先短いから、まぁ、少しくらいなら・・・とナナもこっそり頂きました。
味が濃いのが大好きなんだよね、私に似てw